「AI vs 教科書が読めない子どもたち」の本の続きなんだが、今度はAIと言う切り口から書いてみたいと思う。
AIってなんだか分かるよね。そう、Artificial Intelligenceの略称だよね。

実は、このAIですがここに知らなかった大きな問題が有るんですよ。
AIって言うと映画の世界を思い出さないか?
AIって言うと、すぐに思い出すのが映画の世界。そうだな、イーグルアイってのもあったけど、ほとんどの人が思い出すのがターミネーターに出てくるSkynetの事じゃないかな。
特にターミネータ2は不滅の名作と言われているよね。
話はそれたが、本当にSkynetのようなAIは出来るのだろうか? AIが工場を制御して、自らの意思でロボット軍団を製造して人類と戦う。
多分、世界中の人の頭の中でAIと言うと、このSkynetのようなイメージが出来上がっていると思う。
実は大きな間違いをしている
AIと言えば、翻訳すれば人工知能となるので、自分で自ら考えて回答を出すと言う風に思う。しかし、今目の前にあるAIと言うのは、AIはAIであってもAI技術と言うものであり、AIとは似て非なるものなんだそうだ。
未だにAIは出来ていないと言うことで、今世の中で先を争って開発しているのでAI技術でありAIではないと言うことらしい。
つまり、AI技術は進歩してきているが、未だAIには全く届いていないと言うことなんだ。だから、映画のようなSkynetは絶対に在り得ない世界なんだそうだ。どう、少しは安心した。
そしてもう一つ大きなことは、人間の脳もどうやら0/1の電気信号でやり取りしているらしい。だから、プログラミングで何とか実現できそうだと言うこと。
これも大きな間違いで、中身、すなわち構造が解明できていないのでプログラミングでの実現は無理だそうだ。
なぜAIが画期的にならないのか
それではなぜAIって進歩していかないのだろうか?
この本では東大受験ロボットをベースにいろいろと分かりやすく話をしてくれる。東大受験ロボとは、AI技術を使って東大を受験し合格できるかチャレンジしているプロジェクトだ。
AIが急激に着目されるようになったのは、IBMのワトソンがアメリカのクイズ番組で優勝したことや、チェスで世界チャンピオンを破った事、同じく将棋で同じようにプロ棋士に勝った事などがあげられる。
しかし、AI技術の領域からすれば、特に難しい事ではないらしい。なぜなら俗に言うディープラーニングの世界だからだそうだ。
詳しくは本を読んでいただけると分かるので、説明下手な俺からの記述は省略する。
しかし、万能そうなこのAI]技術だが、実は大きな欠点がある。
よく最近言われるのが、スーパーコンピューター高性能化や量子コンピューターの出現で計算能力が大幅に進化した。さらにはビックデータとして巨大なデータを取り扱えるようになった。
そう思うと、何でもできそうな風に思えるが、実はここに落とし穴がある。AI技術はコンピューター上で動いており、コンピューターは計算機なのである。
計算機は計算するものであり、計算できないものは答えを出せない。したがって、計算できない問題に対しては単なる箱でしかない。
人の考えは計算式で表すことが出来ない
先に書いたように、計算できないものは答えを出せない。AIが得意とするものは、論理と統計と確率のみで、これらは計算ですべて証明できるので、これらを使うようなものについては、比較的当たる確率が高いようだ。
しかし、曖昧なことや判断については思考自体の能力が無いのでコンピューターが自分で判断は出来ない。0/1で確率的な問題であれば別だが。
現代では、人間の脳はどうやら電気信号で動いているらしいことは解明できたが、どんな論理、アルゴリズムで動いているのかまでは解明できていない。単に、何か実行しようとしたときに電気信号が神経を通して伝えられると言うこと。
つまり、論理が明確になりすべての動作が数式化されれば、計算可能になるのでコンピューター化が出来るのかもしれない。
しかし、感情は数式化出来ないのでどんなに高性能な量子コンピューターでも永久に回答は無理なことになる。
だから、AIと言っても現状はAI技術の事だから、感情的な判断をするようなことは実現できないのだ。これらについて、Siriを使って説明している部分が分かりやすいよ。
まとめ
AIが発達してくれば、人間の仕事を奪うって言われているが、今のはAIではなくAI技術なので、実際に奪われる領域は限られる。
しかし、確実に無くなる仕事は有るって事だ。
だが、映画の世界のようにAIが人に代わって全てを制御し、人類を奴隷のように扱うことは絶対に在り得ないってことだ。と言うことは、Skynetのような世界は絶対にやって来ない。
AI技術をなめている訳ではないが、コンピューターでやらせようとする場合、すべて数式に置き換えられなければ実現できないと言う所がポイントだよね。
むしろ、そう考えるとターミネーターの世界は来ないとしても、医学の発達によって人の脳を機械の体に移植できれば、AIではなくアンドロイドと言われるものが出来上がれば、世界征服は夢じゃなくなるって事かな。
そういう世界を描いた映画として、ゴースト・イン・ザ・シェルとかブレードランナーみたいなものがある。
クローン技術も倫理的な問題をはらんでいるが、ずんずん研究が進んでいるので、アンドロイドも近い将来医学の部分から出てきそうですね。
AIによるSkynetのようなコンピューター支配の世界は来なくても、アンドロイドによる世界支配の世界は来るかも。
